【人生100年時代の健康維持】医師が解説!健康診断で『心電図が異常』と言われたら?病気の可能性から検査方法まで。

健康でなければ人生100年を乗り切ることはできません。 毎年、健康診断を受けている方であれば、体の変化やトラブルなどを定期的にチェックすることができます。 健康診断で「心電図異常」を指摘される人は少なくありません。 当院にも「健康診断で心電図異常と言われました」と、ご相談にいらっしゃる方がとても多いです。 一般的に心電図異常といったときに、どんな病気が考えられるのでしょうか?
2019/04/22

心電図異常の種類

ここでは、よく見かける代表的な

異常についてお話ししますね。

 

異常の種類は大きく二つに分けることができます。

 

一つは『不整脈』

これは心電図のリズムのみだれです。

 

もう一つは『心筋梗塞』など

心電図の形そのものの異常です。

 

今回は心電図のみだれについてお話ししますね。

リズムの異常

リズムの異常、すなわち不整脈で一番多いもの、

それは「期外収縮」と呼ばれるタイプのものでしょう。

 

期外収縮とは、よく「脈が抜けた」「脈が飛んだ」などで

自覚される方が多いです。

 

何回か規則正しい脈を打つ間に、

時々脈がずれる。

 

この不整脈は、心臓の機能が正常である限り

ほとんど問題になることはありません。

 

ストレスや緊張など、自律神経のみだれが

きっかけになることも多いです。

 

次に良く見かけるものが

「心房細動」という不整脈です。

 

この不整脈は、一つ一つの脈のりズムが

全てバラバラになっているもので、

自覚症状が全くない人から

強い動機感を感じる人まで実に様々です。

 

心房細動の場合は、治療を要することが多いので、

この場合、早めに循環器内科への受診が必要となります。

どんな検査をするの?

クリニックを受診される際は、

もちろん心電図検査が基本になります。

 

不整脈がどのタイミングで

出現するのかがとても大事です。

 

運動時に出るのか?じっとしている安静時に多いのか?

によっても治療方針が変わることもあるのです。

 

その場合、運動して不整脈が増えるのかを確かめる検査、

運動負荷心電図を行います。

 

当院では、踏み台昇降による運動負荷心電図と、

エルゴメーターと呼ばれる自転車こぎによる

運動負荷検査と2種類を行っています。

 

患者さんの状態にあわせて

検査を選ぶ必要があるからです。

 

また、心臓超音波(心臓エコー)検査も欠かせません。

不整脈の場合はベースとなる心臓の動きで

治療方針が大きくかわるからです。

 

どちらにしても、心電図の異常を指摘されたら、

循環器専門医にご相談することをお勧めします。