「白髪は隠すべき」って、誰が決めたこと?
白髪はただの「白い髪」にすぎない
こんにちは。グレイヘアリスト™の朝倉真弓です。
3月いっぱい、ファッションやメイクについての記事を書いてきました。
その記事の中では明言していなかったのですが、私は現在47歳。人生後半戦に足を踏み入れたばかりの年齢です。
私は、45歳のときに白髪染めをやめました。
そして現在、白髪を意味する英語「グレイヘア」から着想した造語である「グレイヘアリスト™」を名乗って活動しています。
「まだ若いのに、なんで染めないの?」
「仕事をしているのなら、相手を不愉快にさせないように染めるべき」
40代の女性で髪を染めていない人は珍しいようで、いろいろなご意見をいただきます。
グレイヘアでもっと自分らしく
世間のエチケットと自分のストレス対策、どちらが大事?
私の髪に若白髪が生えてきたのは、小学生のとき。
祖母や母はたくさんワカメや黒ゴマを食べさせてくれましたが、白髪は増えるばかりです。
高校を卒業し、大学に入学した18歳のとき、私ははじめて髪を染めました。
結局私は、18歳から45歳まで27年間、ずっと白髪を染め続けました。
軽く計算してみると、27年間、約380回、330万円以上の費用をかけて髪を染め続けてきたことになります。
20代のころ、白髪染めをして年齢相応の姿になることは、月に一度の儀式のような感覚でした。
面倒だなと思うことはありましたが、それほどストレスを感じることはありませんでした。
ですが、30代の後半から40代にかけて、月に一度の白髪染めが3週間に一度、2週間に一度と頻繁になるにつれ、頭皮に負担をかけるようになってきました。
頭皮がかゆくなり、時にはかぶれて真っ赤になっているのに、白髪を染めなければならない――。
でも、誰のため、何のために染め続けているのだろう?
白髪染めは女性のエチケットだと言われることもあるけれど、自分の心身を傷つけてまでする必要はあるのだろか?
そう悩みに悩んだ末に、私は思い切って、45歳の誕生日にした白髪染めを最後に、自分の髪を染めることをやめたのです。
グレイヘアにして手に入れたこと4つ
年齢や加齢を受け入れるグレイヘア
白髪染めをやめてから、染めていない髪がきれいに伸びて染毛していた部分をカットすることができるまで、約1年間かかります。
伸び切るまでの1年間、根元が白く、毛先は黒いという中途半端な色合いでいるあいだは、とかく気持ちが不安定になりがち。
知らない人にジロジロと見られたり、家族や友人から「みっともないから染めなよ」と言われたりするたび、心が揺れ動きます。
完成したグレイヘアが、自分に似合うかどうかも不安です。
ですが、白髪染めをやめてグレイヘアに生まれ変わることができた私は、以下のようなメリットを手に入れることができたと感じるようになりました。
頭皮や肌の健康
白髪染めをしていたころは、頭皮がいつも乾燥気味で、カサカサとしていました。口の周りやまぶたの乾燥もひどくなり、痒みを伴うこともありました。
でも白髪染めをやめてからは乾燥肌がぴたりと収まりました。鏡に映った顔色も良く、肌の健康を実感しています。
ストレスからの解放
「そろそろ染めなきゃ」と思いつつ、時間が取れなくて、出がけにマスカラタイプの白髪染めでごまかす。
白シャツを着たら、襟に白髪染めの色が移ってしまい、がっかり……。
グレイヘアになってしまえば、そんなストレスとは無縁。いつ、どんなお誘いにも、好きなファッションで出かけて行くことができます。
おしゃれの楽しみ
髪の色が白ベースのグレイヘアになってからは、途端におしゃれが楽しくなりました。
明るい色、華やかな色はもちろん、40を過ぎたころから敬遠してきた黒も、再び似合うようになってきたと感じています。
人目を楽しむ心と姿勢
まだまだ少数派のグレイヘアは、ひとたび外に出ると、良くも悪くも目立ちます。
「ステキな人」と見てくださる視線もあれば、「ズボラな人」とさげすむ視線もあります。
そんな好奇の視線に負けない強い気持ちと、視線を跳ね返すような堂々とした姿勢を手に入れつつあります。
まとめ
新年度を機に、人生をガラリと変えてみたいと思う人も多いことでしょう。
女性にとって、長年親しんできた白髪染めをやめて見た目を変えるというのは、勇気がいること。
ですが、グレイヘアにしてしまうと、自由で自分らしい、楽しい世界が広がります。
次回以降は、どうやって自分自身の白髪を育てていけばよいのかを綴っていきます。