沖縄名産の「豆腐よう」をご存じでしょうか。
豆腐の漬物で、鮮やかな紅色が特徴です。作り方は豆腐に塩をふり、陰干しした後に水分を飛ばします。
その後、紅麹や泡盛で2か月から半年ほど漬け込み、ゆっくり熟成、発酵させて完成します。
紅麹から酵素が出て柔らかくなり、うま味と熟成によりマイルドに仕上がります。
こうして出来上がった豆腐ようは芳醇な香りと、味が深みを持って、なんとも言えない味わいとなります。その美味しさから「東洋のチーズ」とも呼ばれ、沖縄では泡盛の肴の一品として重宝されているそうです。
そんな「豆腐よう」ですが、琉球王朝時代から伝わる珍味で、元々は中国や台湾で「腐乳」(フウルウ)と呼ばれるものからきています。
塩辛いものから、唐辛子入りのものまで様々な種類があります。現地ではお粥や火鍋などに入れる調味料の役割で食されているようです。
沖縄の豆腐ようは、この腐乳を先人たちが知恵をしぼり、作り変えたもの。腐乳ほど塩辛くなく、栄養価も高いので、琉球王朝時代では滋養食に用いられたともいわれています。
泡盛との相性抜群なので、興味がある方は一度泡盛と一緒にいかがでしょうか。