前回はアスパラガスの旬と栄養についてお話させて頂きましたが、今回はホワイトアスパラガスと珍しいパープルアスパラガスをご紹介いたします。
【人生100年時代、グルメを堪能】健康も長寿も”美しさ”から。旬のアスパラガスを美味しく食べよう!(1)
人生100年時代の健康づくりや暮らしの充実のために、食生活は重要です。 私…
記事を見る前回はアスパラガスの旬と栄養についてお話させて頂きましたが、今回はホワイトアスパラガスと珍しいパープルアスパラガスをご紹介いたします。
グリーンアスパラガスとホワイトアスパラガスは栽培方法の違いによるものですが、パープルアスパラガスは品種が異なっています。
パープルアスパラガスは表面が紫色でおおわれていて、中はグリーンです。
表面の紫色の元となるアントシアニンが多く含まれています。アントシアニンはポリフェノールの一種でブルーベリーや赤ワインなどでもよく話題になりますが、抗酸化作用があります。
但し熱に弱く、茹でるとグリーンになってしましますので、特に生でサラダ等で召し上がって頂くのが良いですね。甘味が強くサラダに入れると彩りが美しくアクセントになりますよ。
熱に弱い特徴から、収穫できる時期が短いので生産者さんも少ないですが、もしもデパート等で目にした時はぜひ手に取ってみて頂きたいです。
そしてもう一つはホワイトアスパラガスです。ヨーロッパでは春を呼ぶ野菜として「白い黄金」「貴婦人の指」等と呼ばれて、春の風物詩となっているようです。日本の筍のような存在でしょうか。
日本では昔はホワイトアスパラガスと言えば缶詰のイメージでしたよね。でも最近はそのみずみずしい食感と甘味が人気で、生のホワイトアスパラガスがスーパー等でも出回るようになりました。もちろん生でも食べられますし、炒めても、茹でても、蒸しても美味しいです。
冒頭でも申し上げましたが、ホワイトアスパラガスは品種ではなく、栽培方法の違いにより作られます。
ハウスに遮光フィルムをかけたり、土を高く盛ったりして、日に当てずにじっくりと育てる事であの真っ白いアスパラガラスが生まれます。
通常のグリーンアスパラガスの1.5倍から2倍くらいの時間がかかるそうです。手間暇かけて作っていますので、お値段は少し高くなります。
日に当たらない分、グリーンに比べて栄養は低くめですが、あのシャキシャキとした食感や春の香りと甘みの強さはホワイトアスパラスならではです。天ぷらにしても旨みがジュワーと広がります。
成長が遅い分、水分を多く含みますが、皮が硬めなので、召し上がる際は下の方の皮だけしっかりピーラーで剝いて召し上がって下さい。硬いからと言って下の方を長く切ってしまうのはもったいないです。
アスパラギン酸などは穂先部分に多いと前回お伝えしましたが、甘味は下の方が強いんです。ですからなるべく下の方まで美味しく食べたいですよね。
アスパラガスは野菜では珍しい多年草のユリ科の植物です。
地上に伸びる新芽の茎の部分を食用としています。毎年種を巻く作物とは異なり、一度植えた株を管理しながら数十年収穫するそうです。
ある程度の太さのアスパラガスを収穫するのには、3年以上かかると言われます。大切に育て続けた結果があのアスパラガスの美味しさなんです。
ですから実績のある農家さんのアスパラガスは美味しさが違います。
当店で信頼して仕入れ続けている香川県丸亀市の眞鍋さんのアスパラガスは根元まで筋張らずに生でも、炒めても本当に美味しいです。眞鍋さんのアスパラガスの株はもう26年目になるものもあるそうです。
アスパラガスのほとんどは25cmの長さで出荷されます。眞鍋さんは1日に1回しか収穫しないので25cm以上育ったアスパラガスの根元を飲食店などに分けて下さる事があります。店では甘味が強い根元の部分をスープやソースにしたりして、その美味しさを丸ごと頂きます。
眞鍋さんの農園では、春から秋口までアスパラガスの出荷をされていますが、次期によりその美味しさも変化するそうです。気温が低い時期は成長が遅いので、旨みをしっかり蓄える分、皮が少し硬くなります。
逆に暖かい時期は成長が早く皮は軟らかいですが、味がしっかりは乗って来ない等、その特徴を考え、最適な品種を選び、収穫のタイミングを図るのが農家さんの腕の見所だそうです。
私たち飲食店はその特徴を確認し、それに合う調理法を選び、素材を活かすのが仕事です。
4月は成長スピードも旨みののり方もバランスが良く、まさに旬の中でも「さかり」と言わる時期です。
ぜひ色々な種類のアスパラガスを召し上がってみて下さいね。
この記事を書いた人
中目黒野菜料理店 はな豆店主
三原葉子
山梨県清里をはじめ各地の農家で育まれた新鮮な野菜を盛り込んだ、農家のおもてなし料理が味わえる店「東京中目黒野菜料理店 はな豆」店主。 お人柄の分かる農家からの野菜を中心に化学調味料等極力使用せず、素材を活かしたシンプルな料理を提供。農家のおばあちゃんの味を思い出すどこか懐かしいお惣菜や生野菜等10種類以上が食べ放題のランチも女性を中心に人気。 野菜料理に定評があり、「NHKひるまえほっと」のかんたんごはんのコーナーで野菜料理を紹介する他、母校「レコールバンタン」にて野菜ソムリエ講座の調理講師を担当する等、レシピ提供や講師活動も行う。中目黒はな豆は野菜料理やきのこや発酵食品を積極的に日常に取り入れる菌活料理等で、雑誌、TVでの紹介多数。 著書 2012年発売大和書房より「農家のおすそわけ ~毎日食べたい、野菜料理114レシピ~」
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