2017年にアメリカ心臓協会(AHA)から
ある研究発表がなされました。
これによると、
メタボリック症候群や高血圧などの
心臓発作の危険因子を持っている人が
睡眠不足の状態を続けると、
心臓発作や脳卒中で死亡率が倍増するという内容でした。
2017年にアメリカ心臓協会(AHA)から
ある研究発表がなされました。
これによると、
メタボリック症候群や高血圧などの
心臓発作の危険因子を持っている人が
睡眠不足の状態を続けると、
心臓発作や脳卒中で死亡率が倍増するという内容でした。
この研究は1344人のかたを対象になされた研究で、
参加者の39%がメタボの持ち主でした。
16年の追跡調査の結果、
メタボで平均睡眠時間が6時間以下のかたは、
そうでない方に比べ、
心臓発作や脳卒中に伴う死亡率が2.1倍でした。
メタボの方は、そうでない方に比べ、
心臓発作など全ての原因を含めた全死亡率は1.99倍。
メタボの方で、睡眠を6時間以上とっていた場合の全死亡率は、
メタボでない方の1.49倍でした。
まず、メタボがあるだけで心臓発作や脳卒中をおこし、
死亡率が高くなってしまうという事実。
そして、メタボに睡眠不足が重なると
更に命を落とす危険性が高まるということです。
睡眠不足が心筋梗塞などの心臓病、脳卒中などの動脈硬化、
血管のつまり、血栓形成などのリスクをあげます。
このことは普段から生活習慣の中に
しっかりと睡眠時間を確保する必要がある、
ということにほかなりません。
メタボによる肥満は、睡眠時間の問題だけではなく、
睡眠の質まで下げてしまいがちです。
特に、睡眠中に呼吸が止まってしまうような
睡眠時無呼吸症候群を合併しやすくなります。
睡眠時無呼吸症候群は、夜間の血圧をあげ、
自律神経を緊張させ、結果的に心筋梗塞などの
心臓発作の率を高めてしまいます。
もし、就寝中に呼吸が止まるなど
ご家族のかたなどから指摘された場合、
検査をすることが必要です。
無呼吸が気になる方、夜眠ったにもかかわらず、
昼間に眠気が取れないなどの症状がある方は
専門医へご相談されてみてください。
この記事を書いた人
すぎおかクリニック院長 医学博士
杉岡充爾
救急医療の経験と専門である循環器の視点から「予防医学」を追究し、「すぎおかクリニック」を開院。 既病、未病の前段階にある『潜病』という新たなステージを提唱する。 NHK総合「ニュース7」、NHK world JAPAN、フジテレビ「Live news it!」 フジテレビ「突撃LIVEグッディ」、TV東京『主治医が見つかる診療所』をはじめ多数のメディアに出演。 著書に『強い血管をつくれば健康になる』『最高の疲労回復法』『すぐ疲れるが治る本」など。 予防医学・救急医学・心理医学という健康の入口と出口の両側面からみている現役医師だから分かる、価値あるメソッドを伝える為に、「ベストヘルスカレッジ(BHC)」「杉岡義塾」「予防医学の学校オンラインスクール」などを開講している。
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