【平兵衛酢(へべす)】とは?
「へべす」は宮崎県日向市特産の柑橘で「すだち」や「かぼす」「ゆず」等と同じ、香酸柑橘類です。
「すだち」より大きく「かぼす」より優しい香りで「ゆず」よりも皮が薄く種が少なく果汁がたっぷりで、ライムのような爽やかな香りとまろやかな酸味が特養です。
夏季(6月~10月)のへべすは鮮やかな緑色で、11月~1月頃になると黄色く色づきます。
この黄色いへべすを日向市のヘベス農家さんで「ヘベスマン」として人気者の成合さんは「幸せの黄色いヘベス」と呼んでいます。
黄色くなるとさらに酸味がマイルドになって、これまた本当に幸せな美味しさなんです。
種が少なくて扱いやすく、料理や飲み物との相性も良く、一度へべすの存在を知ると虜になる方が本当に多いです。
【平兵衛酢(へべす)】の名前の由来
「へべす」この聞きなれない名前の由来は、昔むかし、宮崎県日向市に住む長曽我部平兵衛(ちょうそかべへいべい)さんと言う方が、山に自生する、香りの高い実をつけた1本の樹を見つけて、それを自宅の庭で育て、近所に苗を分けました。
この味と香りの良い「酢みかん」を地元の人々は大変重宝して、いつしかこの果実を「平兵衛酢」とよぶようになったと言われています。
そして可愛い娘が嫁入りする際には、苗木を持たせ、嫁は料理の隠し味に使う事で嫁の株が上がったという逸話が残っているそうです。
このようにして、日向市周辺に徐々に広まったと言われています。
美味しいだけじゃない!【平兵衛酢(へべす)の栄養】
へべすは果実および果皮の中に抗酸化作用を有するビタミンCや発がん抑制効果のあるフラボノイド(ナツダイダイン)が含まれています。
ナヅダイダインは最も強い発がん抑制効果およびがん細胞の増殖余生効果があります((独)農業技術研究機構果実研究所の研究報告)
また、必須アミノ酸9種のうち、8種を含み、成長ホルモンの分櫃を促進、肝機能の改善、脂肪肝の予防、記憶力の維持などの効果が期待できます。
そしてもちろん、クエン酸も含んでいますので、疲労回復効果や新陳代謝を活発にし、老化の予防に役立ちます。
癖がなく、扱いやすいので沢山の料理にちょっとかけたり、皮をつかったりする事で爽やかに味の深みを増す事ができる柑橘です。
【へべすの簡単活用法】
へべすは様々な食材と相性が良く、使いやすい柑橘です。
中目黒の店では、柚子胡椒の代わりにへべす胡椒を自家製で作ったり、秋鮭のバターソテー等にのせたり、原木椎茸を塩だけでシンプルに焼いて、そこに添えたりと、夏から秋にかけて本当に多くのメニューにへべすが活躍しています。
ご家庭では、秋刀魚に添えても、お肉に添えても、カルパッチョ等に薄切りのへべすをのせても、万能に使えます。
輪切りして蜂蜜漬けにして保存しておくのもオススメです。
炭酸で割ると「さっぱりへべすスカッシュ」になりますし、寒くなってきたら、お湯で割るとレモネードのようにホッとする温かいドリンクになります。
70代になる私の義母は蜂蜜漬けをそのまま1枚、毎朝食べているそうです。酸味と香りでシャキっと目が覚めて、それからお散歩に元気に出かけられると喜んでいました。
蜂蜜に漬けなくても、もちろん、ジンやウイスキー等にくし切りしたへべすをそのまま軽く絞って皮ごと入れても美味しいですよ。
皮の部分に特に抗酸化力の強い部分が含まれているので、有機のへべすを使い、皮ごとグラスに入れてお飲み下さいね。
【オススメの成合へべす園】
宮崎県日向市の成合へべす園さんの有機へべすはオンラインショップで購入する事ができます。
成合さんは「へべすマン」となって、新宿の宮崎物産店などでも、年に数回、へべすを多くの人に知って頂ける為に東京にいらっしゃいます。
へべすの美味しさと成合さんのそのお人柄も相まって、一度へべすマンに出会ってしまうと、毎年へべすを購入する方が多いです。私のその一人です(笑)
皆さんも宮崎県日向市の特産へべすの虜になってみませんか?
但し、今年は台風の被害などが多く、収量が例年の半分以下だそうで、早めに生のへべすは終了する予想です。
生が無くなっても加工品なども購入出来ます。長い目でお付き合い頂ければと思います。