【毎分10万文字・誰でもできる速読脳トレーニング】33.「速読脳」の開発過程と心身の変化

前節で、発達曲線について説明しましたが、読書速度の変化として見ただけでは「速読脳」を開発することの意義が、ほとんど見えてこないと思います。能力が開発されていく過程で、読書感覚や自分の心と身体にどのような変化が生じるのか、実際の受講生の声から拾って、紹介することにします。
2020/04/26

それぞれの時期に感じる変化

発達曲線の図に、発達の段階を追って、「速読眼」開発課程前期、後期、「速読脳」開発課程前期、後期と記入してありますが、それぞれの時期に感じる変化を順に紹介します。

 ⑴「速読眼」開発前期(2〜3000字/分レベル)

① 読書に集中できるようになった。

 

② 新聞が速く読めるようになった。

 

③ 本を最後まで読み通せるようになった。

 

④ 目が疲れなくなった。

 

⑤ 日常、眠気が出なくなった。

 

おそらく、自己啓発に興味がなく、速く読むことができるようになることを希望する人は、ほとんど、このレベルで十分だと思います。

 

以前、関西から六十代半ばの男性が通ってきたことがあります。

 

聞くと、府議会の議長に就任することになったが、目が疲れて本が読み切れない、書類を読むのが遅く、苦痛なので何とかしたいということでした。

 

彼が教室に通ってきたのは、7回ほど。

 

最後は、本を一気に読み通せるようになったと、喜んで帰られました。

 

それから3年ほどして、お陰さまで、無事議長の職を全うできたと、退職の記念品を添えて感謝の手紙を送ってきてくれました。

 

彼としては、職務を遂行するのに大いに役立ったわけですが、彼が達したトレーニングの段階は、「速読脳開発プログラム」全体で見るとそれほど高い段階ではなく、「速読眼」開発前期のレベルだったのです。

⑵「速読眼」開発後期(5〜8000字/分レベル)

① 本が速く読めるようになった。

 

② 眼が楽になった。

 

③ 集中が深くなってきた。

 

④ 姿勢が良くなった。

 

⑤ 視野が広がった。

 

⑥ 車の運転が楽になった。

 

「速読脳開発プログラム」のトレーニングを始めても、最初のうちは、速く読もうとした時に読めるだけで、普段の速度はあまり速くなりません。ほとんど変化が感じられないものです。

 

しかし、もうすぐ「速読眼」の回路が出来上がる、この時期になると、普段の、自分では普通に読んだつもりの読書の速度が速くなってきます。目がどんどん文字を追ってくれる感覚が出てきますから、力まずに読むことができ、眼が楽になります。

 

また、それに対応して、読書時の集中も深くなってきます。

 

視野もすでに自然に広く使えるようになっていますから、車の運転も楽に感じられます。

 

もちろん、視野の広がりはまだ始まったばかりです。

⑶「速読脳」開発前期(1万字/分達成時)

① 自分に自信がわいてきた。

 

② イメージが鮮明になってきた。

 

③ 仕事にも勉強にも集中できるようになった。

 

④ 視力がよくなってきた。

 

⑤ 勘が当たるようになった。

 

⑥ 読書がとても面白くなってきた。

 

「速読脳」の回路が出来上がったときに到達する読書速度が、1万字/分です。

 

1万字/分というのは、普通の人は体験することがない、大変速い速度です。

 

この段階では、その能力が身についたとは本人も思いませんが、そこに向けて大きな一歩を踏み出したのを実感します。

 

訓練中に、脳の一部が熱くなるような感覚も得られます。

 

この新しい読書を経験することは、本人に大きな自信を生じさせることになります。

 

集中するということが身についてくるし、眼の正しい使い方が掴めてきて、前の段階から良くなりつつあった視力が、はっきりと良くなったのを感じます。

 

また、イメージが鮮明になってきたことや、何となく直観力が冴えてきている変化を感じますが、それは、この段階あたりから右脳が開発されてくるからです。

 

それだけ、読書に集中できるようになり、理解力も増しますから、読書が面白くなってくるし、本をもっと読みたくなってきます。

 ⑷「速読脳」開発後期(5万字/分以上)

① 生きることに自信がわいてきた。

 

② 何でもこなせるような気がしてきた。

 

③ 記憶力が良くなった。

 

④ 仕事が楽しめる。

 

⑤ 体調がいい。

 

⑥ 睡眠時間が短くなった。

 

これらの反応は、「速読脳」の開発を単に速く読むだけだとテクニック的に考えていた人には、理解し難いと思います。

 

「速読脳」の開発は、読書能力を高めることだと理解していても、たかが読書能力を高めただけで、どうして「生きることに自信がわくの?」「なんで睡眠時間が短くなるの?」と、頭の中が疑問だらけになっていると思います。

 

しかし、本当に頭脳を開発することは、「いわゆる頭を良くする」「勉強を出来るようにする」ということではなく、「より良く生きる」ことが出来るようになることのはずです。

 

頭脳は、そのための心身の統率を取っている器官ですから、このような反応が出てきてこそ、本当の能力開発、そして脳力開発だと思うのです。

 

情報が氾濫するこの社会のなかで、どの情報を信じれば良いのか迷っている人は多いはずです。

 

たくさん本を読めると、情報の正しい選択が出来ます。

 

そして、何より、その情報をもとに、自ら考える力が養われます。これが生きる自信がわいてくるもとだと、私は考えています。

 

このレベルに達した受講生のOさんは、「ようやく決心がつきました。

 

速読を学んで一番良かったことは、独立する自信が出来たことです」と、私に述懐しました。

 

それから数年して、私は書店で彼の名前を見つけました。

 

ちょっと知られた本の背表紙に、翻訳者として名前が出ていたのです。独立して成功していたのです。

 

とても嬉しいことでした。

 

新しいことを習得しようとするとき、本を読んで知識を得ることは、多くの場合とても重要です。

 

もちろん現場で先輩に教わらなくてはならないことも多いですが、その場合も、事前に基礎的な知識があるかどうかは、大きく影響します。ましてや、知的な労働をしている人にとっては、新しいことを修得することは、知識の体系を学ぶことです。

 

そのとき、たくさんの本を読むことは不可欠と言っていいでしょう。

 

「速読脳」を開発して、短時間のうちにたくさんの本を読むことができることは、新しいことを習得できる自信になります。

 

この段階では、すでに頭がクリアな感じになっているし、記憶力が良くなったのも感じられます。

 

睡眠時間も短くなり、集中力もついています。

 

何でも出来るような気がしてくるのも、納得していただけると思います。

 

ここで、新しいことに挑戦したR.T.さんの体験談を紹介したいと思います。

 

訓練段階としては、「速読脳」開発前期と後期の間のレベルにある方です。

【体験談】 R.T 30代 

申し込みだけして、何も手をつけていなかった2級ファイナンシャルプランナー試験‥‥、

 

無謀にも、その合格を決意したのは試験の1週間前のことでした。

 

この試験の合格率は、30〜40パーセント。合格するためには、正答率60パーセント以上が必要です。

 

テキストの厚さは3センチ近く、問題集も2.5センチあります。1週間で合格しようというのは無謀だとは思いましたが、速読で得た自信のせいか、出来そうな気がしてしまうのです。

 

不可能という気持ちが、心の中から消えていました。とは言っても、無駄な勉強などしている余裕はまったくありません。

 

テキストも問題集も初めて読むわけですから、まず、内容を十分に理解しなければなりません。

 

そこで、テキストと問題集を熟読しました。

 

速く読むことはまったく考えず、ひたすら内容をよく理解することに集中したのですが、読んだ文章の内容が映像として自動的に流れる感じで理解できていきました。

 

そしてビデオライブラリーのように整理して覚えることができました。

 

熟読では、速読で身につけた集中力が役立ったと思います。

 

速読能力が最大限発揮されたのが、二度目のテキスト学習のときです。

 

既存の情報にアクセスするだけなので、速読での学習が可能になります。

 

そのおかげで、理解の弱点を素早く炙り出し、効果的な復習ができました。

 

実際、一日に何時間勉強していたのか全く記憶がありませんが、日数的に考えて、勉強時間はトータル40時間程度かと思います。

 

できるからやり、やるからできる状態で集中した学習を持続でき、まったくストレスを感じることなくできました。

 

受験後、模範解答による自己採点をしてみると、なんと学科・実技ともに80%前後の高い正解率でした。これは絶対、速読で培った高い集中力とスピードが発揮された結果です。それ以外、考えられません!(笑)