脂質、脂肪はダイエットの敵?(フリーペーパー『銭湯といえば足立』より)

三大栄養素の一つである脂質(脂肪)はダイエットの敵とされています。糖質やたんぱく質は1g4キロカロリーであるのに対し脂質は9キロカロリーですので、同じ量を食べても2倍以上のカロリーになるからです。
2020/04/19

脂質は脂溶性ビタミンの吸収を促す

糖質制限ダイエットではたんぱく質を増やしますが、肉類を増やすと、特に外食では脂質も多くなることに注意が必要です。

 

日本人の平均寿命は世界でもトップクラスですが、日本人の脂肪摂取量が欧米人の半分以下となっているのが一つの特徴であり、和食は世界に誇るべき長寿食と評価されているのはご存じのことと思います。

 

このように、生活習慣病や肥満の原因となる脂質は敬遠されがちですが、食が細くなりがちな高齢者では、脂質の摂取量が不足すると、エネルギーが不足して疲れやすくなったり、体の抵抗力が低下したりする可能性があります。

 

また、脂質は脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)の吸収を促す重要な役割を担っており、さらに生命維持に必要なホルモンや細胞膜、核膜を構成し、皮下脂肪として臓器を保護したり、体を寒冷から守る働きもあります。

 

そして、美肌・潤い肌・艶のある髪を維持するには良質な脂質を摂ることが必要なのです。

魚を中心に脂質を摂る

脂質は化学構造の違いによって、単純脂質(中性脂肪など)、複合脂質(リン脂質、リポタンパク質など)、誘導脂質(コレステロールなど)の3種類に分類されます。

 

また、脂質を構成する重要な要素は脂肪酸ですが、脂肪酸には飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、n・3系脂肪酸(オメガ3脂肪酸)、n・6系脂肪酸、必須脂肪酸、EPA、DHAなどの種類あります。

 

少し難しくなりましたが、それぞれの脂肪酸の特色を知ることは健康増進やダイエットに対しても大変重要で、次回はそれらを解説したいと思います。

 

食べ過ぎはカロリーが高いためもちろんご法度ですが、大まかにいって魚を中心に脂質を摂ることはお勧めです。