そもそも、運動は疾患予防にとても良いと言われているのはご存知ですよね。
特に、動脈硬化性疾患、糖尿病に代表される生活疾患病、狭心症や心筋梗塞、心不全などの心臓病などには非常に有効です。
糖尿病で来院された場合も、最初は薬を使わずに、まずは食事と運動でやってみましょう!
というケースはよく見られます。
では、1日に一体どれくらい歩くと効果があるのでしょうか?
今日は、そんな論文を紹介します。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴って緊急事態宣言が出され、テレワークの増加などで運動不足の方も増えているのではないでしょうか。
今回は、1日の歩行量(歩数)と死亡リスクの関係について解説していきます。そもそも、運動は疾患予防にとても良いと言われているのはご存知ですよね。
特に、動脈硬化性疾患、糖尿病に代表される生活疾患病、狭心症や心筋梗塞、心不全などの心臓病などには非常に有効です。
糖尿病で来院された場合も、最初は薬を使わずに、まずは食事と運動でやってみましょう!
というケースはよく見られます。
では、1日に一体どれくらい歩くと効果があるのでしょうか?
今日は、そんな論文を紹介します。
「Association of Daily Step Count and Step Intensity With Mortality Among US Adults」
「米国の成人における毎日の歩数と歩数強度と死亡率の関連」
対象は4,840人。1日平均歩数は9,124歩で、平均追跡期間10.1年でした。
全死因死亡率は、1日の歩数が
4,000歩未満の群で76.7/1,000人年、
同4,000~7,999歩群で21.4/1,000人年、
同8,000~1万1,999歩群で6.9/1,000人年、
同1万2,000歩以上群で4.8/1,000人年
でした。
各群を比較すると、
4,000歩/日群と比べて、
8,000歩/日群で全死亡リスクは49%に低下、
1万2,000歩以上群では、なんと35%まで低下が見られました。
一方で歩行スピードを速くしても、死亡率の改善には至りませんでした。
健康のために、たくさん歩きましょう!ということなんですね。
外出自粛期間が続く中で、なかなか外に出かけられずにストレスがたまる毎日を送っている方も多いのではないでしょうか。
そんな中で、「1日1万歩を目標にウォーキング」などの具体的な目標を立ててみると良いかもしれません。
目標を持って生活することで、運動が継続するだけではなく、食生活や睡眠にも良い影響を与える可能性があるという研究結果も出ています。
外出自粛期間が続く今だからこそ、「健康になる、良いものを食べる、運動を欠かさない。」などの生活習慣の改善をする良い機会かもしれませんね。
この記事を書いた人
すぎおかクリニック院長 医学博士
杉岡充爾
救急医療の経験と専門である循環器の視点から「予防医学」を追究し、「すぎおかクリニック」を開院。 既病、未病の前段階にある『潜病』という新たなステージを提唱する。 NHK総合「ニュース7」、NHK world JAPAN、フジテレビ「Live news it!」 フジテレビ「突撃LIVEグッディ」、TV東京『主治医が見つかる診療所』をはじめ多数のメディアに出演。 著書に『強い血管をつくれば健康になる』『最高の疲労回復法』『すぐ疲れるが治る本」など。 予防医学・救急医学・心理医学という健康の入口と出口の両側面からみている現役医師だから分かる、価値あるメソッドを伝える為に、「ベストヘルスカレッジ(BHC)」「杉岡義塾」「予防医学の学校オンラインスクール」などを開講している。
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