【介護に向けての準備①】今のうち「介護保険」について知っておく
将来、介護が必要な状態になった時は介護保険の給付を利用して様々な介護サービスを受けることができます。
介護サービスを受けるためには、役所を通して手続きをする必要がありますが、利用できる介護サービスの種類は豊富で、分かりやすいとは言えません。
いざ介護が必要となった時に慌てないためにも、事前に情報を収集しておきましょう。ある程度の知識が備わっていれば、いざという時が訪れても、多少の余裕を持って対応することができます。
以下に介護保険申請と、介護サービスの概要について簡単に説明します。
介護保険の申請は、居住地の役所で行う
初めに居住地の役所へ、「要介護認定」の申請が必要です。
職員が自宅を訪問して、日常生活についての聞き取りをします。その後聞き取った情報と主治医の診断書を元に、審査が行われます。
審査期間は、30日以内です。審査の結果「非該当」「要支援1~2」「要介護1~5」の、いずれかの判定を受けます。判定結果に応じて、利用可能な介護サービスや利用時間は異なります。
利用する介護サービスが決まったら、「ケアプラン」の作成が必要です。ケアプランは「ケアマネジャー」という専門職が作成してくれるので、心配ありません。ケアプランが作成されると、介護サービスの利用が可能となります。
豊富な種類の介護サービス
介護サービスの種類は豊富です。在宅生活を続けるための訪問介護サービスや日帰りで施設に通所するデイサービス、そして特別養護老人ホームへの入所など様々なサービスから構成されています。
一人ひとりの介護状況や生活スタイル、希望に沿って選択することが可能です。
【介護に向けての準備②】介護について、家族と話をしておく
夫や妻、子どもと将来の介護生活や終活については、あまり話しにくいものです。
しかし、実際に介護が必要になった時は「介護を受ける側」だけでなく、「介護をする側」の負担というも大きなリスクの1つです。
介護が必要になってから話し合うよりも、介護が必要になる前に、家族間で介護について話し合いをして、少なくとも方向性くらいは考えを共有しておくことが大切です。
介護についてのご家族との確認事項
具体的には、次の4つのポイントについて確認をしておきましょう。
・介護が必要になった時、どこに住みたいか(自宅や子供の家、介護施設など)
・誰に介護をしてもらいたいか(家族や介護サービスのスタッフなど)
・介護に必要な費用はどこから捻出するのか
・介護に必要な時間を、家族がどう分担するのか。手続きなどで誰がリーダーシップをとるのか
これらのポイントに沿って事前に家族間で話しをしておけば、介護が必要になった時にお互いの心身の負担を減らすことができます。
老後に訪れるリスクを、早めに解決しておくことが大切
【介護に向けての準備③】様々な人と積極的に交流をしておく
介護が必要となる前に、様々な人と交流をしておくことが大切です。
友人や知人との交流だけでなく、地元の公民館やカルチャーセンター、福祉センター、町内会の集まりなどにも積極的に参加すると良いでしょう。
たくさんの人と交流するメリットは、主に次の3つです。
・介護に関する情報収集ができる
地元の公民館やカルチャーセンターなどでは、自然と介護の話題になることが多いです。
実際に介護サービスを受けている人やその家族、これからの介護生活のための準備をしている人たちから、具体的で生の情報を聞くことができます。直接話を聞くことで、将来の介護生活を具体的に想像できるようになります。
・同年代の人たちと話しをすることで、心の準備ができる
自分と同年代の人たちと介護についての話しをすることが、自然と心の準備につながります。
心の準備ができていない状態で介護が必要になると、現実を受け止めることができずに大きなショックを受けることも少なくありません。
友人や知人とも、積極的に交流を続けておきましょう。
・介護サービスを受け入れやすくなる
介護サービスを利用すると、今まで知らなかった新しい人たちと関わることになります。介護サービスのスタッフや、他の利用者など様々です。これまでに人との交流経験が少ないと、いざ介護サービスを受けることになった時に強い抵抗を感じてしまいます。
介護サービスのスタッフや他の利用者との関わりが、ストレスになってしまうことも少なくありません。介護が必要になる前から多くの人と交流をしておくことで、スムーズに介護サービスを受け入れやすくなります。
まとめ:介護も終活も、今から準備できることはやっておく
将来介護が必要になっても、これまでと変わらずに自分らしく生活をしたいものです。
そのために、今から準備できることはあります。介護保険について知っておくこと、家族と介護について話をしておくこと、そして様々な人と交流をしておくことです。
今回の記事を参考にして、将来の介護に向けた準備をしてみてはいかがでしょうか。