【医師より】新型コロナとインフルエンザの同時流行か?(フリーペーパー『銭湯といえば足立』より)

新型コロナ第7波から一息付いたと思った矢先、再度陽性者が増加しています(令和4年11月初旬現在)。
2023/01/09

令和5年1月にはどのような状況になっているのか

第8波が11月中に訪れるという予測が出始めましたし、南半球の流行から類推して今冬はインフルエンザも流行すると言われています。

 

そのため、政府もインフルと新型コロナのワクチン同時接種を認めて、広く接種を呼びかけています。

 

この原稿が出る令和5年1月にはどのような状況になっているのか、私も大変心配しています。

 

第7波では感染者が大幅に増えましたが、重症化率や死亡率はむしろ低くなりました。

 

そのために国は方針を転換し、65歳以上・基礎疾患・妊婦・症状の強い方はこれまで通り医療機関への受診可とする一方、無症状や症状の軽い方は直ぐには受診しないよう呼びかけ、医療のひっ迫を防止しようとしています。

 

心配な方は自治体から無料配布される検査キットをご自身で取り寄せて、陽性の場合は自分で登録して自宅療養することを勧めています。

予防対策は

さて、同時流行への予防対策はどうすればいいのでしょう。

 

何倍もの手間がかかるのでしょうか?

 

実はこの二つの感染症予防対策は、共通するところが多いのです。

 

マスクの着用や咳エチケット、手指消毒・手洗い、換気や環境整備は基本的に共通です。

 

体調管理も同様で、発熱やせきなどがある場合は、無理に出勤や登校をせずに安静を保ちます。

 

しかし、インフルでは症状が出てから感染性が高まりますので、ご自身も周囲も用心できるのですが、新型コロナでは感染者の2~4割が無症状であり、症状が出る2日前が感染性のピークとなるのが大きく異なります。

 

新型コロナでは何の症状もない方から感染するリスクが大きいため、三密回避や近距離での大声の会話を控えるなどの注意が必要となってきます。

 

これらはインフル対策にもなりますので、改めて感染対策を確認・実行しましょう。