体脂肪燃焼効率アップのコーヒータイムは、運動の1時間前
2つの成分で脂肪燃焼効果をアップ
コーヒーに含まれる「カフェイン」と「クロロゲン酸」の相乗効果で、体脂肪燃焼効率アップが期待できます。
まずコーヒーの「カフェイン」には、脂肪分解や脂肪燃焼を助ける働きがあります。それなら運動を始める直前にコーヒーを飲んでもよさそうですが、「運動の1時間前」に飲むことには理由があります。
運動をすると、エネルギー源として血液中の糖分(血糖)が使われます。コーヒーを飲んで1時間ほど経つと、カフェインによって中性脂肪の分解が進みます。そのタイミングで運動をすれば、分解された中性脂肪がエネルギー源として使われるのです。
さらにコーヒーには、コーヒーポリフェノールと呼ばれる「クロロゲン酸」が豊富にあります。実はカフェインよりも多くコーヒーに含まれています。
この「クロロゲン酸」を摂取すると、肝臓での脂質代謝が活発になるのです。その脂質がエネルギー源として使われるようになります。
こうして運動の1時間前にコーヒーを飲むことで、コーヒーの「カフェイン」と「クロロゲン酸」が体脂肪の燃焼効率をアップしてくれるというわけです。
運動の1時間前のコーヒータイムは、運動能力がアップ
運動能力アップ
コーヒーに含まれるカフェインは、運動による疲労を感じにくくし、長時間の運動を助けてくれます。コーヒーのカフェインが競技のパフォーマンスを12%向上させたという実験結果もあります。
「カフェイン」には、脳内でアデノシンの機能をブロックする作用があります。アデノシンとは脳内で分泌される化学物質。休養や睡眠が必要なときに、疲労感をもたらす働きがあります。アデノシンの作用をブロックすると、運動による疲れを感じにくくなります。
こうして「カフェイン」は、持久力が求められるマラソンやトライアスロンなどの競技のパフォーマンス向上を助けるのです。
空腹時に摂取した「カフェイン」が血中を巡り始めるのは約15分後、食べ物と一緒に摂取すると45分以上経ってから。いったん血中に取り込まれると、5時間経ってもまだ半分の「カフェイン」は体内に残っています。つまり「カフェイン」は一度摂取すると5時間以上効果が維持されます。
以上より、運動能力をアップさせたい場合も「カフェイン」が働く時差を考慮して、運動開始の1時間ほど前にコーヒーを飲むのがよいでしょう。
疲れを取って頭スッキリのコーヒータイムは、昼寝の前
疲れを取る
短時間の昼寝は、疲れを取り、頭をスッキリさせてくれます。職場での短時間の昼寝を推奨しているところも現れています。
ところで「コーヒーナップ」と呼ばれる昼寝のスタイルをご存知ですか。
なんとコーヒーを飲んでから短い昼寝をすると、疲れが取れて頭がスッキリすることがわかってきました。ネスレが「睡眠カフェ」をオープンして話題になったのを、ご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「コーヒーナップ」では、コーヒーを飲んで15分以上してから「カフェイン」がアデノシンの作用をブロックする働きを利用しています。
その方法はこうです。
コーヒーを飲んですぐ15〜20分程度の短い昼寝を取ります。昼寝によってアデノシンは減っていきます。
目が覚める頃、「カフェイン」が脳に到達します。
そのあと「カフェイン」がアデノシンをさらにブロックします。
こうして「カフェイン」が時差で働く力を借りて、昼寝後も残るアデノシンの作用を抑えるため、ちょうど昼寝の後に頭がスッキリとするのです。
リラックスのためのコーヒータイムは、香り高いコーヒーともに
香り高さでリラックス
ふと漂ってくるコーヒーの香りに、癒されることがありませんか。
コーヒーの香りを嗅いだ後には、リラックスの指標となる脳波「α波」が高まることが実験からもわかっています。
香りの効果はリアルタイム。リラックスしたいそのときに、コーヒーの香りに包まれる環境にいたいものです。自分でコーヒー豆を挽いてハンドドリップすれば、飲む前から香りの効果を享受できます。
芳醇な焙煎コーヒーの香りに満ちている自家焙煎のコーヒー店でくつろぐのもよいでしょう。
よりリラックス効果を高めるには、「浅煎り」よりも「深煎り」のコーヒー豆を選ぶとよいようです。
また豆の種類も、グアテマラやブルーマウンテンといった酸と甘さのバランスに優れた豊かな香りを放つコーヒーを選ぶと、リラックス効果が高いことがわかっています。
まとめ:コーヒーの味や香りだけでなく、タイム=「飲む時間帯」を意識する!
コーヒータイムの「タイム」を意識する!
今回は、コーヒータイムを意識することで、コーヒーの効用アップが期待できることをご紹介しました。
あくまでもコーヒーは嗜好品。また、コーヒーの身体への効果には個人差があります。
ご紹介した情報を参考に、ご自身にとって心地よい適量とタイミングで楽しんでくださいね。